はじまり

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そこには噂のじいちゃん先生が立っていた。 「おや、坂口くん以外そろっているようだね」 全員が軽く一礼をする。 約一名「どーもー」なんて言いながらヘラヘラしているが。 「宮下くん」 ワンテンポ遅れて、彼女が返事をした。 耳が聞こえにくいのか? 「自己紹介は済んだかい?」 じいちゃん先生も近くの椅子にゆっくり腰を下ろす。 「してません…」 申し訳なさそうにうつむく彼女を見ていると慰めたくなる。 …って、え? 翔哉も同じことを思ったのか、宮下さんに言った。 「さっきしましたよ!宮下さんの名前は聞けなかったけど…」 宮下さんはきょとんと翔哉を眺めた。 やっぱりおかしい。 するとまた扉が開いた。 _
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