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ハートを塗りつぶすのを突然やめて立ち上がる。
「いてもたってもいられねえ!さっそく入部届け出してくる!お前の分もー!!」
「あ、おい…!」
俺が声を発したときにはすでに姿が消えていた。
「天体観測部ね…」
つまらなさそうだな。
もう一度校庭のほうを眺める。
今は陸上部が校庭のほとんどを占めていた。
『お前にかけているんだ』
『渡辺先輩、頑張ってください』
『バトン落とすんじゃねえぞ』
『よっしゃー!!さすが連!』
『渡辺先輩、お疲れさまです!』
『おい、渡辺!?どうした!?』
『…君はもう走れない』
「あー、何考えてんだ俺」
視線を空に移す。
「こうやって空見たの、いつ以来だっけ」
青く染まった空を目が痛くなるまでじっと見つめていた。
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