プ□□ーグ

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運命とは突然である。 時に絶望を。時に希望を。 決められた歯車をグルグルとわからないままに回り続けていく。 今、目の前にいる少女と俺が玄関の前で偶然のように出会ったことも 運命の歯車のひとつに過ぎない。 変わらない平凡な生活がずっと続くと思っていた。 しかし、この世に変わらないものはない。 何百年という時代を続けてきた人類が新たな時代をつくっていくように変わり続けていくのだ。 だから俺の人生はここで 二度目の変化をつけたのだろう。 「契約を開始します」 目の前の少女はそう言って 俺の顔を両手で抑え 顔を近づけた。 全てを否定する少女。 全てを拒絶する彼女。 ここから俺の世界は変わった。 運命は変わった。 何も知らない未知の世界へと。
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