悲しき復讐の十字架

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ボスの考えた作戦。 それは俺と静兄ィが役者にならなければならなかったのだ。 設定としては、俺達は不動産屋の社長と秘書ということになっている。 もちろん社長は静兄ィで、俺が秘書だ。 とにかく内崎を騙すために、俺もいつも以上に身なりを整えていかなきゃならない。 「仕度は出来たのか進也。 今回は内崎ってやつを騙してこちら側の味方にさせるってやつだからな。 身なりがおかしいだけですべてが終わると思えよ」 「大丈夫ですよ静兄ィ。 こっちの準備は整いました」 準備を終えて、俺と静兄ィはボスが用意してくれた車に乗った。 その車がなんとボディは黒塗りのBMWのアクティブハイブリット7なのだ。 価格はだいたいキリが良くて1050万円くらいはする代物だ。 さすがボスといったところか。 簡単にこんな高級車を用意してくれるなんて。 そして俺がこの高級車を運転することになるなんて… 正直、不安で一杯になる。
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