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ほんの2,3分ほど経った。
俺と静兄ィにとってはほんのちょっとの時間にしか感じられないが、内崎にとってはとても長い時間のように感じたと思う。
思いもがけないチャンスが訪れたのだから、それをつかむか逃すかの瀬戸際をさまよっている。
「わ…
分かったよ。
あんたの会社の社員になるぜ」
口を開いた内崎は、グラスの中に残っていた酒を一気に飲み干しながら言った。
「ありがとうございます内崎さん。
山下、すぐに車を回してきなさい。
優秀な社員候補を載せるんですから」
静兄ィに命令されて、いそいで駐車場まで戻り、車を入口の前に止めた。
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