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マップには、私を表す緑の点と、アスを表す青い点。それと、モンスターを表す赤い点がいくつか表示されている。 私は一番近くの赤い点に向かって歩き出す。 「こっち」 アスは何も言わずについてくる。 習うより慣れろ、と言っていたからね。 ……さすがに危なくなったら助けてくれるよね? 私は歩きながらちらりとアスを見る。 「……」 ……目が会った。 アスはにこりと私に微笑みかける。 ……うん、多分大丈夫だ。 少し歩くと、ピョンピョンと飛び回る小人のようなモンスターをみつける。 「コボルトだね。大丈夫、蒼界の中で一番弱いモンスターだよ」 アスが武器を取り出しながら言う。 曲刀ってことは、剣士か……。 蒼界には無数のジョブ、職業がある。 アスの剣士は、細身の曲刀を自由自在に操り、スピードで相手を翻弄するのを得意とするジョブだ。 他にも、斧や大剣、槍なんかを使う、攻撃力の優れた戦士や、回復専門の白魔導師なんかがある。 中には、歌姫や保育士なんていうよく分からないジョブもある。 「さ、想華も武器を用意して」 「うん」
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