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1位
宗助「二十一票が焼失し、残念ながら1位は誰だったのか───」
リズ「1位はユウキ ソウスケ。流石ですね」
宗助「……どうして付いてきた?」
リズ「今の様な状況が、容易に想像出来た為です」
宗助「票を燃やす様な馬鹿が1位になるのはおかしい。よって順位が繰り上がり───」
リズ「ませんので、悪しからず」
宗助「………」
リズ「人への評価は認めると言うのに、自分への評価は全く認めませんね……」
宗助「根が卑屈なんでな」
リズ「卑屈になる必要性が全く見えてこないのですが……。ええと、では一応、1位になった感想をお願いします」
宗助「違和感」
リズ「それを感じているのは、ユウキ殿だけだと思いますよ」
宗助「1位なんて大層な順位を貰っておきながら、微塵も喜んで無いんだぞ? 票を入れてくれた方々に対して失礼極まりない人間だろ」
リズ「ユウキ殿は語れば語る程、人の信頼を獲得していく方ですね。つまりはただ、謙遜しているだけではないですか」
宗助「何故そうなる」
リズ「言葉の端々に、誠実さが滲み出ているからです」
宗助「……誠実さ?」
リズ「何故そこで、不思議そうな表情を浮かべるのですか」
宗助「俺が誠実……?」
カラム「いやいや、いつまでやってんですか二人とも」
宗助「成る程。カラムと比べればまだ、俺の方が誠実かも知れない」
カラム「俺、たまーに本気で宗助さんを殴りたくなるんですよね」
宗助「気のせいだろ」
リズ「それより、どうして貴方までここに?」
カラム「グダグダな空気が漂ってきたんで。収拾がつかなくなってるんじゃないかと」
宗助「じゃあ、カラムの爆発オチで締めるか」
カラム「締まりませんよ!? 何が悲しくて俺が爆発しなきゃならないんですか!」
リズ「マクダネル少尉、貴方の犠牲は───」
カラム「犠牲になんてなりません。中尉まで何言い出してんですか」
宗助「解決策だろ」
カラム「何だろう、この悲しい現実。味方が居ないんですけど」
宗助「まあ、冗談はこのくらいにして」
リズ「第一回、人気投票。見事1位の栄光を手に入れたのは、ユウキ殿でした!」
カラム「……あれ、俺って弄られただけ?」
宗助「ご名答」
カラム「何かもう色々とヒデー……」
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