作戦

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作戦

放課後に俺は慎に言われて下駄箱で待ち合わせをした。 帰る準備が終わり下駄箱へ向かった。 下駄箱に着くと慎が待っていた。 慎「遅せぇぞ佑。」佑「ごめん。帰る準備に手間取った。」慎「まぁいいや、今市川さんは茶道部の体験に行ってる。もうすぐ終わると思うから市川さんが帰る時に偶然を装って俺らも帰る。これどうよ?」佑「ん~分かった」慎「お。茶道部終わったみたいだぞ。」 俺達は階段の下に隠れた。 沙「茶道って意外に楽しいんだね。」友達「でしょ?」 市川さんの隣に居るのは俺達と同じクラスの松山秋奈と言う女の子だ。 俺と松山は結構仲が良いのだが、慎と松山は前に付き合っていて、別れて以来話した事が無いくらい気まずいらしい。 慎「やっぱ俺パス」佑「お前が言い出したんだろ?いい機会だから仲直りしろよな?」慎「ちぇっ手伝うとか言わなきゃ良かった」佑ハハッ」慎「じゃあ行くか」 俺達は階段から出て上に上り下りてきたように見せた。 佑「お~松山、今帰り?」松山「佑じゃん。それに慎一も…」慎「お、おう」佑「ほら!!」俺は慎を肘でつついた。 慎「あ、あのさ…仲直りしよう。」松「え?あ、うん」佑「やったじゃん」沙「あ、あの~」松「ごめんごめん」沙「うん。えーと?」 佑「あ、俺は神山佑輝。佑でいいよ。」慎「んで俺は阿草慎一。慎一って呼んで。」 俺達は一緒に帰ることにした。 沙「佑君はどの辺に住んでるの?」佑「慎の家の隣だよ。って言っても慎の家知らないよな。」沙「うん…」松「あそこの大きなマンションの8階だよ。」慎「俺の家は隣。」沙「マンション?あそこの?」佑「うん」沙「うそ!?」佑「本当だよ。」沙「私あそこに引っ越してきたんだよ?」慎・佑「マジで!?」松「なんで慎一も驚いてるの?」慎「いや、俺もだからさ」 俺はこの時奇跡だと思った。多分慎も同じ考えだっただろう。 この後俺達は市川さんと松山を家に送って帰った。 市川さんの家は俺の家の下だった。
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