32人が本棚に入れています
本棚に追加
そこまで話した時点で、校長が恥ずかしそうに「うぉっほん！」と咳ばらいしたので、流歌も悪ノリを止めた。
「で、セイル。正直いつ触っ――――」
『天丼かよ!!』
焔とセイル、そして校長までも流歌に総ツッコミ。息の合い方はさすが聖城学園高校関係者だ。
流歌は満足そうに笑うと、「ありがとうございます」と一礼。その笑みのまま、再び口を開いた。
「ようは強化練習会、みたいな捉え方ってことですね？ 願ってもない話です。よろしくお願いします」
「お前なら絶対そう言うって思ってたぜ。ところで、セイル……さん」
ふと、焔はセイルに視線を向けた。
「《悪ノ王国》からの転校生って聞いたけど、それは本当の話なのか？」
すると、彼女は少し伏し目がちになり、静かに頷いた。
最初のコメントを投稿しよう！