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「え、えぇ……本当ですわ」
「おぉ、本当か!!」
セイルの返答に、焔は何故か興奮した様子で声を上げた。
きょとん、とした風にセイルは視線を焔に向ける。
「オレあそこの部長大好きなんだよ!」
あぁぁぁ……、と思い出したように唸るのは流歌だ。
「ルミアリスさんと戦って負けたいがために、多焦点ルール選んだんでしたっけ……」
「おぅ! あの長い足に履かれたムレムレのハイヒールで踏み付けにされて来たぜ!」
「水都先輩に半殺しにされてましたよね、そのあと」
「水都め、アイツはルミアリスさんの良さが解ってないんだ」
「――……」
「あぁ、セイル……ドン引きでいいよ。合ってるよ、反応」
ま、冗談さておき、と焔は茶化すように屈託なく笑った。
「ルミアリス・フィリアとはちょっとした因縁があってな、そこから来たっていうんじゃ興味も沸いて当然だろ」
そこまで言うと、焔は席から立ち上がり、流歌とセイルを見下ろした。
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