終章

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2人の距離、約20メートル。 その中間でぶつかり合う力に、未来は驚いていた。 「つ、強すぎるよぉ……っ!!」 未来も焔も、オーバースローを振り抜く直前で腕は止まっている。最も力を込めなければならない場所で、そこで拮抗するということは。 相手から伝わって来る重量が、最大であることを示している。 さらに、焔の術式は衝撃波を連続させるもの。 全体の衝撃は更に増しているのである。 「ははっ」 ふと、未来は焔の楽しそうな笑いを聞いた。 「何笑ってるのぉっ、ほむほむ先輩っ!?」 すると、焔はぐっと押さえ付けるような構えで態勢を整えてから、楽しげに声を放った。 「いやぁ、別に!! ここまで純粋なパワー勝負になるとは思ってなかったからな!!」
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