32人が本棚に入れています
本棚に追加
◇◆◇
それは条件反射にも似た、凄まじい反応速度だった。
思考はいらない。
身体が自然に動くまま、敵へと刃を向けろ!!
声が聞こえたのは、教室後方。いつの間に現れたのかはわからないが、女性2人が立っている。しかし理由は後でいい。
流歌は向かって右、未来は左に向けて、爆発的な加速を見せる。
『――――!!』
踏み込み、速度、共に全くの同時。
流歌は右手、未来は左手の爪に魔力を流し込み、鋭化した貫手を作る。
もはや視認すら難しい、圧倒的な速度で放たれた一撃は、
「――――!!」
派手な音を立てて、教室の壁を穿ち、止まった。
「なっ!?」
「うそっ!?」
壁に手を突っ込んだままの流歌と未来は、同時に驚きの声をあげる。
最初のコメントを投稿しよう!