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そうそう、と水都も風子の説明を繋いだ。
「一騎当千なんて目じゃない。たった1人でメガロポリス級の戦艦を落とす化け物だっているくらいだし」
「そんな凄い人がいるの……?」
「そうです。今世界で確認されている魔眼所有者は8人。うち5人が日本人、さらにその内2人が、流歌さんと未来さんなのですよ」
くるり、とレヴィが首ごと流歌と未来に向くと、流歌は照れ臭そうにはにかみ、未来は満面の笑みでだった。
しかし、レヴィはそれをにわかには信じられなかった。
「こ、こんなセクハラ魔神が……?」
その瞬間、未来は「ががーん!」と擬音を叫んでテーブルに伏した。
「レヴィちゃんにそんなこと言われるなんてぇー……。私、そんな悪いことしたぁ?」
「初対面でいきなり抱きついてくるような人を、セクハラ魔神と呼ばずしてなんと呼ぶのよ。変質者よ、変質者」
「がががーん! るーちゃん、レヴィちゃんがいじめるよぉー!!」
「事実だから。甘んじて受けなさ――……ってうわっ! 抱き着くな!!」
「んふぅ~、るーちゃんのにほい、いいにほいだよぉ~」
ますます疑わしさが先行するが、考えて見れば確かに思い当たる節がある。
先日のレヴィとの戦いだ。
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