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“セクハラ魔神の武器は箒一本。それなのに、機龍に乗る私から……一撃も……”
特別な術式を使っていた気配はなかった。あの箒もきっと、ただの戦闘用魔杖だろう。
真っ先に感じるのは悔しさだが、それ以上に――――
「なんて攻撃力……」
「えぇ、その通りです」
レヴィの呟きを聞き取ったか、風子はレヴィの目を真っすぐに見つめる。
「流歌さんは防御、未来さんは攻撃。魔眼の力に引きずられるようにして、それぞれに特化しているのです」
再び未来を見遣ると、そこには相変わらず流歌とじゃれあう未来の姿。
よもやセクハラまで攻撃力の表れだとは思わないが、機神の自分が何の反応も出来ないほどの速度となると、あながち否定もしきれない。
すると、風子が小さな表示枠をレヴィに見せてきた。
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