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「使う魔法がもう人間らしくないんだよね。やたら広範囲だし威力強いし。広範囲高威力の魔法しか使ってなかったから、もうそんなのしか使えないんじゃないかな」
その発言に、若干引き気味なのはウェーブのかかった長い金髪を持つ、美しい外国人だった。
「そうなると、機神や機龍も相手にならなかったのですか……?」
「そうだねぇ」
彼女の問い掛けには、非常に長身かつ茶色のショートヘアをした少女が答える。
「相手に出来る最小単位が軽量機神からだったっていうかぁ? 《Hooliguns》とか生身の人とか、おまけだよねぇ、おまけ。余波だけで十分みたいな?」
決して冗談には聞こえない彼女の口ぶりに、息を飲まざるを得ないのは、長い銀髪を持った小柄な少女だ。
「何よその化け物……本当に人なの?」
「一応、人の形はしてるけどね……。私たちの対戦校は、きっと大散財だったんじゃないかな。機神がおもちゃみたいに吹き飛ばされたんじゃ、予算がいくらあっても足りないよねぇ……」
教卓に立つ少女が言った言葉に、全員が沈黙。4人の間には粘つくような嫌な空気が流れた。
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