ある男子校の………

１

「もう、晶ちゃん遅いじゃない」

「ごめん、母さん」

膨れっ面の母さんに苦笑いしながら席につく

あ、ちなみに、俺の名前は 今井晶斗[ｲﾏｲ ｱｷﾄ] 母さんは名前の響きが可愛いからという理由で晶ちゃん -アキちゃん- と呼んでいる

余談だけど俺の名前は父さんがつけたらしい

母さんにもっと可愛い名前が良いと言われたが、頑張って男っぽくしてくれたらしい

おっと、そんなことより朝食だな

テーブルの上をを見渡すと数々のパンが並んでいる

「……母さん…また…」

「ええ、おいしいでしょ？ パン」

十日連続パンか………まったく、これだから面倒臭がり屋は

「寮に行く息子の朝ご飯に手抜き？」

「私は認めてないわよ？」

「残念ながら決定事項。あ、父さん おはよ」

「おはよう……って、まだいたのか………」

「まだいたのかって…ひど……」

「いやいや、荷物持って歩くんだったら遅刻じゃないかなって………」

そう言って掛け時計に目を向ける父さん。俺も父さんに続いて時計を見ると………