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「僕は千代子がホワイトチョコレートだと思うんだ。」
「私がチョコレート?」
一人暮らしの千代子の部屋の狭いシングルベッドの中で、ヒデは千代子の髪を撫でながら言った。
千代子はヒデの腕枕で髪を撫でられるのが好きだった。
「あぁ。そうさ。白くて、しっとり、熱くなるとべったりと溶けてしまいそうで、とても甘い。千代子はホワイトチョコレートなのさ。」
「そっか。私はチョコ。じゃあ、ヒデはチョコが傷つかないように優しく巻いてある銀の包み紙だね。」
二人の甘い関係は朝まで続く。
― 完 ―
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