第一夜 背徳の賢者(アデプタス)

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〝夜魔(ナハト・イエーガー)〟はヒトならざる者。ゆえに〝絶対法則〟 すなわち、神が設けた魔術に対する制約に縛られぬ。 通常、魔術師が魔術を用いるには様々な制限が課される。 例えば、魔術師は詠唱を唱えねば魔術を発動できない。 また、重力や引力を操る術は地球や宇宙の法則に触れてしまうため使えない。 これらは、いかなる高位の魔術師であっても無視できない。 しかし、唯一この枷に縛られぬ存在が〝夜魔〟なのである(通常は一個体につき異能は一つのみであるが) ワルター・ゲオルゲは詠唱を必要とせず魔術を用いる〝夜魔〟である。 通常の魔術師ならば全く勝ち目があるはずがない。 ・・・しかし、目の前に佇む彼らは違った。 明らかな殺意を持ち、ワルターに挑まんとしていた。
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