始まり

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兄は珠恵の頬を殴った 「現実を!でないと死ぬぞ! 奴らは確実に俺達を襲うつもり、どうしたら逃げれる?今はそれを考えないと! 泣き叫ぶのは、この状態を脱出してから! 解ったか?」 珠恵は静かに頷いた。 赤い目をした怪物は、じわじわと近づいて来ている! 俺達を睨んでいるようだ。 逃げるチャンスは見当たらない! どうしたらいいのやら… 今は、動かない方がいいだろう~ 奴らも、俺達も動かない… 音もたてない! 奴らの動きが変な感じがする… さっき迄、確実にこちらに向かって来ていたのに… 目標を失ったかのような動きになっている… もしかして… 俺達を見失った? だとしたら、チャンスがあるかも…
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