始まり

8/11
前へ
/24ページ
次へ
エレベーターは動いている、だか階数ランプは動かない… 珠恵は全ての階のスイッチを押した! スイッチは反応して、ランプは着いた。だが、エレベーターは停まらない… ぐんぐん降りていく… 「いったい、どうなってるの…」 「俺にも解らない…」 「非常電話を!」 兄は、非常電話をかけてみた… どこにも繋がらない… 「なにがなんやら…」 珠恵は扉を無理矢理開けようとしたが、開く訳もない! 兄は、力の限り扉を叩いてみた! びくともしない… エレベーターは、益々スピードをあげて降りて行く! いったいどこに… 携帯電話も圏外 どこにも連絡はつかない… 兄が扉を見つめたまま 「少し、スピードがおちたみたいだ! どこかに止まるみたいだ!」 「どこか?て? 私達、どこに着くの? 何階? 普通では、考えられないぐらいエレベーターに乗っているんだよ…」 「俺にも解る訳ないじゃないか! こんな経験ないんだから… スピードが落ちた感じがしたから、停まると思っただけ! なんの根拠も無い…」 エレベーターは、ゆっくりとスピードを落としていった。 ガタン~ ギィギィギィ~ 異音をたてて、扉が開いた!
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加