No.00 プロローグ

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  死体が見つかった。 別段珍しくもないニュースであったが、死体の状況が猟奇的であったために世間は騒ぎ立てて居るのだ。 「アナタが好きそうなニュースね」 葵はそう言って紅茶に口を付けた。 飛び降り自殺が発生して以来屋上は出入り禁止になってしまったので、彪兎と葵は放課後決まってカウンセリング室を訪れた。 カウンセリング室は1部屋を2つに分けてあり、彪兎と葵は奥のスペースに集まる事にしていた。 奥にはカウンセラーの梨恵の仕事用の机とベッド、パイプ椅子と机があり、他には主に給湯室として使われていて、よく梨恵が紅茶を淹れている。 「君はどうなの」 「興味無いわ。でも気持ち悪いわね。センスを疑うわ」 「私は興味あるわ」 梨恵はカウンセリングを終えて、奥に入って来た。  
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