No.03 家庭

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  そんな事で俺が13回目の誕生日を迎える頃に母親の居場所が分かった。 中学1年秋の始まりの頃だった。 俺は1人で母親に会いに行った。 1人のほうが子供に会ってくれるのではないか、そんな考えても持っていたのだと思う。 だから小さな俺は祖父母と一緒にではなく1人で母親の居る場所へと向かったのだ。 新幹線と電車を乗り継いで、バスを使った。 時間にして片道5時間は掛かっただろう。 ようやくたどり着いたのは大きめの一軒家で、母方の祖父母宅だと言うことが表札から分かった。 俺は恐る恐るチャイムを鳴らそうとボタンを押すが、壊れているのか、繋がっていないのか反応がなかった。 だから俺は無断で家の中へ向かったのだ。 それが間違いだった。  
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