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「目が覚めたらここにいたんです。分かるわけないでしょう!?ここはどこなんですか?それに、アリスって…僕は…僕は?」
僕は口ごもってしまった。
言葉が出ない。
僕は、誰なんだ?
「僕の名前は何だ?思い出せない…」
「だから『アリス』だろう?お前は『フシギの国』に来たんだよ。物語を書くためにな」
「僕が…?『不思議の国』に?」
「あぁ、そうだよ。お前は『フシギの国』の主人公『アリス』に選ばれたんだ」
青年はニタニタと笑いながら、説明していく。
説明からすると、僕は『不思議の国のアリス』の世界に来てしまったらしい。
「だったら、なぜ僕が『アリス』なんですか!?『アリス』は女の子のはずでしょう?」
「?何を言ってるんだ、アリス。ここは『フシギの国』だぜ?お前が言ってるのは『不思議』だろ?勘違いするなよ、あれとは全く別世界だ」
「え、えぇえ!?」
的外れな質問をされたせいか青年は目を丸くして驚いた。
僕も目を見開いて驚愕する。
ここは、『不思議の国』じゃないのか!?
「何を今さら言ってるんだか…。……とにかく詳しい話は、後にして行くところに行くぞ!」
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