『第一章』

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今日は疲れる日になりそう…。 私は、吉永先生の淹れてくれたコーヒーを飲みながら、そんなことを思った。 「そろそろかな?」 私はチラッと時計を見た。 ガラッ タイミングよく、吉永先生が職員室に現れた。私は意を決して立ち上がった。 「あ、吉永先生。これ…、コーヒーのお詫びです…」 私は、ポケットから近くの喫茶店の無料券を渡した。 「え?僕に?」 「はい、吉永先生にはお礼をしたいんです。だからこれ受け取ってもらえれば嬉しいです…、こんなものでよければ、ですけど…。」 「ありがとう。美和先生の気持ち、嬉しいよ。なんなら二人で行かない?軽くデートしようよ」 「へっ!?」 「ほら、男一人で喫茶店っていうのもちょっと…」 「あ、なるほど…。確かに言われるとそうですね…。気付けなくてすみませんでした。 そうですね、一緒に行きます。」 「よかった!じゃあ明日は土曜ですし、仕事が終わってから行きましょうよ」 「はい。是非、」
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