百歳塚(ももとせづか)

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「シューッ!シューッ!」  隣の部屋から聞こえてくる、火鉢に乗せられたやかんの水が水蒸気をあげる音。  私は布団を出て、ふすまを開けた。 「眩しい!」  雪国独特の照り返しの強い冬の日差し。 「コツ、コツ、コツ、シュッ!」  障子戸が開きおばぁちゃんが 「あんりぃまぁ、起ごしてすまったー。ごみんにぃ」 「い、いいえ。昨日はいきなりで泊めていただきありがとうございます!」 「ええよ、ええよ。湯さぁとっかえっこすようと思っで…んだば、朝食持ってけっから!」
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