マチビト…

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 あわてる僕を彼女は笑った。 「ごめんなさい(笑)」 「いえ(笑)」 「傘…」  彼女が僕に微笑みかけながら 「はい?」  僕はあまりにすーっと僕を受け入れる彼女に惹かれていた。 「傘、ないですよね?よかったら」  その日は突然の雨。彼女は自分がさしてきたビニールの傘と、綺麗に折り畳まれたもう一本の傘を持っていた。
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