先輩

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「わぁ…ビルがいっぱいだぁ!」 「ちょっと桃香!恥ずかしいってば!!」 「だってだって、空が狭いよー!」 「はぁ……」 (ま、かわいいからいっか…。) 私と桃香は今、街から4時間かかる都心に来ていた。…ちなみに、最近まで私が住んでいた所だったりする。 「すごいよぉ…人がいっぱい!車もいっぱいあるーっ」 「あはは…」 (桃香さん…道行く人の視線が痛いんですけど…) なんでこんな所に居るのかと言えば、一週間前に繋がった友人との電話がきっかけだった… ――――――― 「もしもし?」 『あ、もしもし!久しぶりー!京子、元気してたー?』 「うん。いっぱい着信あったけど、どうしたの?」 『いやー、今度の日曜、うちの学校で先輩が練習試合だけど試合に出るから教えてあげようと思って!』 「試合?」 『うん!最近、連絡取ってないんでしょ?先輩が言ってた!だから、いきなり来て驚かしちゃえっ!』 「い、いや……私はいいよ…」 『なぁに言ってんの!絶対来なさいよね!時間はまたメールしとくから!待ってるよ!じゃあねーっ』 「えっ…ちょ、待って……」 ツー、ツー 「……うそ…」 ―――ってことがあったからです。 ちなみに、試合を見に行くとお母さんに言ったら、何故か桃香も一緒にってなって、連れて来てしまいました。
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