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(なーんにも変わってない……)
「どうだ、あの頃のままだろう?」
「あの頃のまま過ぎんでしょっ!!もっとキレイなとこなかったわけ?!」
「こらこら、京子ちゃん。この家もまだまだ住めるわよ?」
「そりゃそうだけど…」
確かにこの辺じゃキレイで住みやすそうな家なんだろうけど、向こうじゃもっとキレイでお洒落な家がたくさんあったのに…
あの楽しかったマンション生活は何?!
「荷物は昨日のうちに運んでおいたし、お前の部屋はダンボールの中身を片付ければ終わりになってるぞ。」
「あー、はいはい。そーですか。」
なんで今になってまたこんな田舎に…
「それより京子。お前、その髪で新しい学校に行くのか?」
「え?」
「そうよねぇ…ここら辺じゃそんな髪色の子いないだろうから、目立つんじゃないかしら?」
「は?」
「この際、髪の毛をばっさり切って真っ黒にしてこい。」
はぁあああっ?!!!
「ちょっ…絶対ヤだ!!染め直したばっかだもん!」
「けど、その髪色はねぇ…」
「なんで?!学校、公立だよね?問題ないって言ってたじゃん!!」
「でも、学校で浮いちゃうわよ?」
「別にいいよ!!こんなところで友達なんか作りたくないし!」
「こんなところって…」
「とにかく!さっさと家入ろうよ!」
「まぁ…京子がそこまで言うんなら別にいいけど…」
(今更、黒髪とか絶対ありえないし!!)
あーあ。
この先どうなるんだろう…
「ってゆーか先輩にメールしなきゃ!早く入ろっ!!」
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