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「ほらっ、行ってらっしゃい。」
「う、うん…」
お母さんに浴衣を着せてもらって、私は玄関へ向かった。
「お、お待たせ……」
「キョンちゃん…かわいいっ」
「なっ……」
どうしよう、顔が見れない…
「ほらっ、早く行こう?」
「う、うん…」
私……桃香が好きだ。
「キョンちゃん、金魚いっぱいとってね!」
「う、うん」
「射的も良い景品とってね!」
「うん」
「輪投げも…」
「って、ちょっと待て!人に任せすぎっ!」
「ふふ、やっとキョンちゃんらしくなった。」
「あ……」
そっか…私があんまり話さないから桃香は心配してくれてたんだ…
「早く行こっ」
桃香が握ってきた手をぎゅっと握り返す。
「うん……行こっか!」
今はこのままでもいい…よね
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