554人が本棚に入れています
本棚に追加
私たちはファミレスを出て、ショッピングすることにした。
桃香はあの街からはじめて出たらしく、思った以上にはしゃいでいた。
「ねぇねぇ、キョンちゃん!」
「な、なに……」
そして私はそんな桃香に振りまわされてくたくたになっていた。
「見てこれ!すっごくかわいいよ!」
「どれ……」
桃香が手に取っていたのはクローバーのストラップだった。…それも、カップルで持つやつ。
「これいいなぁ…。でも二つも同じの要らないよねー。色違いだけど…」
(もしかして…桃香ってば知らないの?)
「ね、ねぇキョンちゃん…」
「ん?」
「ちょっと…お手洗い……」
「あぁ…すぐそこにあるよ。桃香、一人で行ける?」
「うんっ、待っててね!」
(あっちにはこーゆうのもなかったっけ…)
「ねぇ、これ買ってよー。お揃いで持とうよー。」
「えー…そういうの苦手なんだよなぁ…」
「いいじゃんーっ」
うわぁ…なんかうざそうなカップルきたし…
「そーゆうのって、如何にも付き合ってますって感じするじゃん。だから苦手なんだよね」
え…この台詞って……
最初のコメントを投稿しよう!