はじまり

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廊下の薄暗い照明の中、ただでさえ心細いのに、どこからか数人の慌ただしい足音が響いてきて、余計に不安を掻き立てられる。 ドアの上部にある赤いランプは未だに点いたまま。 ―――ちぃ兄ちゃん…大丈夫なのかな… 私は両手を握り締めて祈った。 兄が無事でありますように。 とにかく無事で… .
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