序章

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「なんなんですか部長。 俺はちゃんとやってるでしょ?」 「『なんなんですか』じゃないよ~。 なんでちゃんとセリフ言わないのさ~」 そう言いながらヒョコヒョコとツインテールを揺らしながら小柄な、いや幼児体型と言うべき少女が近づいてくる 「セリフは完璧だったはずです。 どこに問題が…」 「最後のセリフ! あれ私の渾身の一作なんだけど!」 この少女みたいな人がこの部の部長であり、この寸劇の脚本家の甘露 凛子(かんろ りんこ)先輩 部内では一応最上級生にあたり、脚本と役者の役割だが、役者をやることはほとんどなく、脚本といってもあらかたのストーリーを考えているだけだ 「いや、これは無理ですって、 痛々し過ぎますよ。 てか魔王ってなんですか! エターナルってなんですか! 永遠の審判ゼロってなんですか!」 「い~じゃん!かっこい~じゃん! 一部員は、下僕のように部長に従っていればいいの! なのになのに、げんちゃんは…」
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