【番外編】Happy Birthday ※巡視点

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 ──だけど、さ。  奏乃に嫌われても、どうしても諦めることは出来なかった。  どうしてこんなにも奏乃に惹かれるのか。  オレはストーカー状態で奏乃に見つからないようにこっそりと見守った。  あいつはずっと、絵を描いていない。  絵を描くのを辞めたらキスするぞって脅したのに、やっぱりあの時、遠慮しておでこじゃなくて口にキスをしとけばよかった。 「──やりてぇ」  われながら、最低だ。  輪が聞いていたら天使の笑みを浮かべて『僕がレクチャーしてあげるよ』なんて言うんだろうな。  世の中には他にも女がいるのに、ここまで執着するのもどうかと思うよ。
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