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そんな馬鹿な会話をした週明け。
登校中に奏乃を見かけた。
土曜日は思いの外、元気そうだと思ったのは気のせいだったのか。
それよりもオレ、どさくさに紛れて告白しようとしたし、迫ってしまったのを思い出した。
傷ついているところにそんなことをしてしまって嫌われても仕方がないよなと思ったけど、放っておけなくて声を掛けた。
「嫌い。巡なんて、大っ嫌い! もう、側にいないで」
──やっぱり、な。
とうとう、引導を渡されてしまった。
それでも側にいようとしたけど、全身で拒否されてしまえばさすがのオレも痛い。
オレだってそこまで無神経じゃない。
気にしながらもオレは、奏乃の側から離れた。
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