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オレの一世一代の告白だったのに、奏乃は思いっきりぼけてくれた。
予想外だよ、奏乃。
しかも、どうして篠原先生がそこで出てくるんだよ。
勘違いも甚だしい。
オレの好きなヤツを勘違いしてるなんて、もう、どうすればいいんだか。
キスをしたら嫌がるそぶりをしないってことは、脈あり、か?
「奏乃、好きだ。ほら、奏乃も素直にオレが好きって言えよ」
一度キスをしたら、止まらなかった。
なにかを言おうとしてる奏乃の口をふさぎ、何度もキスをした。
奏乃はようやくタイミングを見つけ、
「巡、好きだよ」
と告白してくれた。
今年の奏乃の誕生日は、二人で迎えられる。
「今日はオレたちの愛が生まれた日だな。──ハッピーバースディ」
オレの言葉に、奏乃は笑った。
【おわり】
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