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秋は行事が目白押しで、その後は運動会。
学年は関係なくクラス対抗で、わたしは二組で土井先輩も二組なので同じチームだった。
それだけでうれしくて、張り切っていた。
残念ながら巡たち四組チームが優勝で惜しくも二組は二位だったけど、楽しかった。
冬になり、三年生は徐々に受験に突入していった。
土井先輩もご多分に漏れず受験組で、だけどスポーツ推薦でサッカーが強い大学に決まったようだ。
大学が決まったことで余裕が出来たようで、たまに土井先輩はフィールドに立って後輩の指導をしている。
わたしはまた、デッサンが出来ることに喜びを覚えた。
「奏乃は相変わらず土井先輩、なのか」
「うんっ」
巡からモデルのお礼にと言ってもらったクロッキー帳はとっくの昔に消費してしまっていた。
今、使っているのはそれから何冊目になるのか分からない。
これだけ毎日描いているから少しは上達しているのかと思ったけど、それほど進歩のない自分の絵にショックを受けながら、それでも描くことはやめられなかった。
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