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葉風(はかぜ)
強い風が吹く日には
気づかず風が目にしみる
揺れる枝をのばした木々と
舞い降りる散りゆく木の葉
ひゅるり、ひゅるりと風がいななく
涙誘う4月の木枯らし
渇き切った瞳の奥から
流る涙は君への思い
何回数えただろうか
つぼみが芽吹くその季節を
盛りを匂わす青色は
今の私に映えはしない
さらり、さらりと風がささやく
届けておくれ遠い君の声
肩に降りた青葉は風に
さらわれ姿を消した
風にさらわる木の葉のように
見失い消えた君を思って
必ず会えると信じて待つよ
梢の側で眠りに落ちて
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