序章

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《緊急事態発生、緊急事態発生!! 緊急レベルはコールレッド 学園都市に謎の侵入者を三名確認!! 『警備員(アンチスキル)』第三隊は直ちに現場に急行せよ! 繰り返す!…》 第一学区の『学園都市内部監視事務局』の内部全体に警報が、辺りを振動させる勢いで鳴り響く。 複雑に建築された建物の内部を雪崩れるように、武装集団が駆けていく。 どこもかしこも同じ格好の人間で埋め尽くされている。 それは『駆動鎧(パワードスーツ)』と呼ばれる一種の兵器だ。 全体を銀色に染め、上半身は極端に細く、また、下半身は驚くほど極端に太い。 上と下を極端に分けている理由は、重心を安定させるためだろう。 極端に細い上半身。極端に太い下半身。そのどちらもバズーカ砲一発ではびくともしないほど強硬だ。 そして、それらが手に持つ武器は『ガンスナイパー』と呼ばれる、スナイパーライフルのような型をした銃だ。 ただスナイパーライフルと決定的に違う所は、銃に取り付けられる機能の全てを取り付けられている所だろう。 サイレンサー、スコープ、バレルなど。 その他機能も含めて、オプションパーツを完全に装着したスナイパーライフルは、銃の完成型と言っても問題は無いだろう。 それを簡単にやってのける事が出来るのは、学園都市故の事であり、外部の科学力では到底出来る事ではない。
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