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――こんにちは。
俺の名前は市川芳哉。
俺は今、とても不愉快な気分でいっぱいです。
何故なら目の前で金髪ピアス関西野郎がその口から放たれる言葉で、俺を蜂の巣にしようとしているから。
「なぁなぁ、よっ君ちゃんときいとるか?」
「聞いてないよ。うるさい…」
「つれへんなぁ~、しゃぁない、もっかい言ったるからよく」
「うるさい。」
「またまた…僕のハートは」
「うるさい」
「さすがにひど」
「うるさい」
「………」
もう、うんざりする程聞かされた話しをなおも話そうと食い下がる金髪を黙らせる。
彼は高木重範という。
何度も何度も…
俺に可愛い男の子のプリクラを見せ付けては長々と語るバカ野郎だ。
…昔はこんなんじゃなかったのに…
彼はいきなり同性に目覚めたと、堂々と公言した挙げ句、その相手はどう見ても子供…
もはや、犯罪だ。
ハッキリ言って理解に苦しむ。
だがしかし、
俺は明日転校するのだ。
その事は親と担任以外だれも知らないし、担任に頼んで口外しないようにした。
これで目の前のバカ野郎ともお別れだ。
清々する。
それを今言ったらどんな反応するのだろうか、密かに楽しみだ。
「…俺、明日転校する。」
「はっ?!……つまんな。」
最初は驚いたようだが、低レベルな嘘だと思ったのかそっけなくそう言われる。
…つまらない。
俺の密かな期待は裏切られた。
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