オオカミさん達と鈍感少女

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~鈍感少女の出来事~ 朝、目が覚めるといつもと変わらない日だった。あれは、全て嘘なのでは?そう思いつつ時計を見ると.... 「7時半なんだって!」私は急いで学校の準備をして家を出た。 私が通う森長高校はその名の通り...自然豊かです。そんな私に悲劇が...。 「安藤先輩!僕と付き合って下さい!」 「安藤、好きだ~!」 「付き合って~~~!」 「ぎゃあ-!」※小鳥 私は男子に囲まれていた。男子に囲まれて告白なんてされて嬉しくない女子はいないと思うけど、次元が違う。わかりやすく言い換えると、ブサイクだ。あ、そういう事か。昨日言ってたことは、この事ですね。人生最大のモテ期じゃなくて、人生最悪のモテ期だよ! その時だった。 「おまえら、安藤に告白するのは良いが、当の本人は困っているぞ。ちゃんと考えてからやれよ。」 そう言って助けてくれたのは、坂口聖夜君だった。彼は私と同じクラスメートで、同じ委員会だった。 彼はそのまま私の手を掴み、玄関まで歩いた。 「さ、坂口君。ありがとう。」 「別に大した事じゃないし。」 「あのさ...。」 「ん?」 「手、離してもらって良いかな。靴履きたいから。」 「え?あ、ごめん!」 てを離すと彼は真っ赤だった。 「じゃあ、後でね!」 私はそのまま教室へ向かった。 教室へ向かう途中考え事をした。今の展開普通ならキュンってなるよね? 女子なら絶対なる!今ならなかったって事は、治ったのかな。って事は昨日のはじゃない。 「やった!」 「何がやった!ですか?先輩。」 後ろを振り向くとそこには、同じ部活動をやっている後輩の福宮春斗君がいた。 「おはよう。春斗君。さっきのは、ちょっと嬉しい事があったの。」 「へぇ-。」 ちなみに私達がやっている部活動、剣道部である。春斗くんは一年の中で一番強い。
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