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廊下を進み、飾り気のない一室へと案内された
「それでは説明をいたします。時間が無いので手短に」
部屋に入ったとたん、男の顔からは恐ろしいほど表情が消え去り、さっきのやりとりが嘘のように事務的な声で説明を始めた
潜入とはこういうものなのか……
考えて寒気がする
「今通ってきた廊下を更に進むと、シェルターの入口が見えてきます」
男は地図を出しながら言う
「現在シェルター入口は閉鎖されていますが、今からきっかり五分後、五秒間だけ解放されます」
随分きっちりしている
「シェルター入口の先、更に百メートルほど進むと深部に至るレベル2の通路を封鎖する壁があります」
壁か……
「この壁に指定の魔法陣を展開、起動はこちらで行います」
淡々とした言葉だ
事務的を通り越して感情の有無を疑いそうになる
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