深遠へ向かう DRESS

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黙々と山道で車を運転する 乗組員は私を入れて二人 これが友達なら、無駄口をたたきながら、賑やかに目的地へと向かうはずだが 残念ながら同乗者は友達ではない はっきりと断言する 仕事仲間、という響きは何だかしっくり来ないが、まぁつまりそれに分類される 私は女で、コイツは男だ しかしこの野郎男のクセにぬいぐるみが趣味らしい あげくの果てに仕事道具としてぬいぐるみを持ち出す始末だ もう一年もこの男と仕事をしてきたが、異性として意識したことはないし、これからもそれはないだろう それ以前に、個人的にこの男とは相性が悪い。と思う。人間関係の上では しかし、仕事の上では不思議なことで、真逆なのだ 人として好きにはなれないし、会話も交わすことは避けようと意識しているこの男と、 誰よりも相性は抜群なのだ 神様もよほどふざけた腐れ脳みそに違いない
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