赤い溝 TUXEDO

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直立不動となったそれを横目にすり抜け、駆け足で進む 時計を見れば、残り時間は10分を切っている 打ち合わせの時に品川さんに言われた 5分は余裕を持ちたいと 後5分でレベル2の壁まで到達し、なおかつ魔法陣を描いてもらう必要がある やっと20メートルほど向こうに壁が見えてきたが、何と一度に4匹も化け物が待ち構えていた 「ちっ」 品川さんの舌打ちが聞こえる いけない! これは少しでも時間がオーバーすれば後で八つ当たりされるパターンだ 一気にかたをつけるしかない! 「ジョニー!」 突き出したのは虎のぬいぐるみだ 俺は一度に3つのぬいぐるみに命を与えられる しかし3つ一気に操ると、動きの精度が落ちてしまうが、2つまでなら1つの時とほぼ同じパフォーマンスができる 現れた虎は、片手に鋭い両刃の剣を握っている 「2つでお願いします!」 品川さんに、魔法陣の増量を頼む
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