第三章 -ランドスの世界-

24/24
2832人が本棚に入れています
本棚に追加
/1759ページ
俺は玲音を“思い出”なんかに、したくはない。アイツを一人ぼっちになんか、させたくなかった。 だから俺は、玲音と共に、この世界に来る事を決めたんだ。もちろん、記憶を書き換えた奴を、ぶん殴ってやるって事も、ここに来た理由だけどな。 今の玲音は、きっと何を言っても無駄なんだろう。本当は、一緒に戻りたいくせに。 強がったって、感情を隠したって、俺には分かる。 玲音が本当は、人一倍優しい奴だって事。 なぁ……玲音……? お前は、一人なんかじゃないよ。俺が居るだろ。 ジュリアちゃんだって、本当はお前の事、心配してるのかもしれない。 今は何も言えなくていい。でもさ、いつかきっとまた、俺達が笑い合って過ごせる日々が来るよな? 今の俺には、お前みたいに凄い力なんて持っていないし、お前を支えていけるかって不安もある。 でもな、これだけは約束するよ。 「ぜってぇ、一人になんてさせねぇから」 .
/1759ページ

最初のコメントを投稿しよう!