第二章 -選択-

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その時、何処からともなく、大きな鐘の音が響き渡った。その音は、まるで教会の鐘の音のようだ。 その音と共に、地面に現れた魔方陣から、白くて花の絵が彫られたコンクリートのような扉が現れた。周りにある家々よりも、かなり大きい。 上を見上げても、その頂点は見えない。扉自体が、反り返っているようにも見えた。 何なんだ、この扉は……。俺達は、その大きさに圧倒されていた。開いた口が、全く塞がらない。 「玲音……。中界-ランドス-へ着いたら……最初に、エクソシストを探すんだ……」 ハッキリと聞こえた女神の声が、突然、頭の中で聞こえた。その声で、先程まで女神が立っていた場所を確認するが、すでに人影すらなかった。 エクソシストって……。どうやって、探せば良いんだよ。それよりも、女神を探す方が先ではないのか。 「……行こう、玲音」 考えてる俺を置いて、圭汰が先に進んだ。 こうなれば、もう前に進むしかないな。エクソシストでも、女神でも、何でも探してやるよ。俺は拳を作ると、扉の中へと進んだ。 .
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