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扉の中へと進んだ俺達。閉じていた目を、ゆっくりと開ける。すると、俺達は知らない場所に立っていた。
周りは古いヨーロッパ風の建物が並んでいる。全体的に、白いレンガ造りの家々が多い。地面もコンクリートではなく、茶色や赤いレンガが敷き詰められていた。
どうやら、俺達がいるのは路地みたいだ。
家と家の隙間に、俺達は立っていて、目の前には広い道がある。ここが中界-ランドス-の世界……。
「お、おい……玲音」
「あぁ……。ここが中界-ランドス-の世界……みたいだな」
「……何も変わってないよな?」
呆然としながら立っていた俺達は、体に異常がないか、すぐに確認した。しかし、特に変わった所はない。服装もそのままだ。
「とりあえず、人がいる所に出よう」
俺がそう提案すると、俺達は人が居そうな場所を探そうと歩き出した。一旦、目の前の広い道に出る。
それにしても、ここは、まだ昼間なのか。
俺達がいた時は夜中だったのに、時差があるみたいだ。ここの空は、晴天で雲一つない。
気温は丁度良いくらいだ。暑くもない。半袖でいるのが心地良かった。路地から離れると、中心らしき場所まで出てきた。
大きな噴水が水しぶきを上げていて、太陽の光りで輝いていた。
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