第三章 -ランドスの世界-

2/24
2832人が本棚に入れています
本棚に追加
/1759ページ
扉の中へと進んだ俺達。閉じていた目を、ゆっくりと開ける。すると、俺達は知らない場所に立っていた。 周りは古いヨーロッパ風の建物が並んでいる。全体的に、白いレンガ造りの家々が多い。地面もコンクリートではなく、茶色や赤いレンガが敷き詰められていた。 どうやら、俺達がいるのは路地みたいだ。 家と家の隙間に、俺達は立っていて、目の前には広い道がある。ここが中界-ランドス-の世界……。 「お、おい……玲音」 「あぁ……。ここが中界-ランドス-の世界……みたいだな」 「……何も変わってないよな?」 呆然としながら立っていた俺達は、体に異常がないか、すぐに確認した。しかし、特に変わった所はない。服装もそのままだ。 「とりあえず、人がいる所に出よう」 俺がそう提案すると、俺達は人が居そうな場所を探そうと歩き出した。一旦、目の前の広い道に出る。 それにしても、ここは、まだ昼間なのか。 俺達がいた時は夜中だったのに、時差があるみたいだ。ここの空は、晴天で雲一つない。 気温は丁度良いくらいだ。暑くもない。半袖でいるのが心地良かった。路地から離れると、中心らしき場所まで出てきた。 大きな噴水が水しぶきを上げていて、太陽の光りで輝いていた。 .
/1759ページ

最初のコメントを投稿しよう!