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「なんだこれ……」
特に添付ファイルやURLがあるわけではない。
出会い系のメールではないようだった。
「悪戯かよ……」
胸の中のモヤモヤは消えなかったが、俺は携帯電話を閉じて眠ることにした。
気にしないようにしようとしていたが意識はずっと携帯電話へと向いていた。
あのメールはなんだろうという気持ちだけではない。
また鳴るのではないか。
そんな意識もあった。
モヤモヤとしたまま、俺はぼんやりと眠りについた。
*************
目覚まし時計の音。
いつの間にか、朝になった。
爽やか過ぎるくらいの朝。
昨日のメールのせいであまり眠れなかった。頭が痛い。
メール。
そういえば5月15日がどうのこうの書いてあったな。
5月15日。
「今日……」
携帯電話が震えた。
まさか。と思ったが、やっぱり気のせいだった。
橋本だ。
⏰│2011/05/15
From│橋本 司
Sub│無題
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友よ。
数学の課題がヤバイのである。
ちなみに遅刻ギリギリなので写す時間がないのでルーズリーフか何かに書いて俺に下さい。
-------------END-------------
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「はあ……」
携帯電話を放り出し、台所へ向かう。
ちなみに数学の課題は俺もやっていない。
だからすまん。友よ。
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