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跳ねるバニー。
ゾロゾロ動く人々。
「え?えっおい!『ロビン』!」
『ロビン』も人波に消えていこうとしていた。
『ロビン』の小さな手におもちゃみたいな黄色い携帯電話が握られている。
「『カケゴトゴト』から来たメールに
名前と、願いと、賭けるものを書いて送信するんだよ。
バイバイ」
「おい!」
そして、小さな『ロビン』は消えていった。
俺も人波に流されていく。
周りを見ると、皆携帯電話を握りしめている。
携帯電話に何かあるのか?
横にいたおばさんの携帯電話を覗き込んだ。
⏰│0000/00/00
From│カケゴトゴト
Sub│『受け付けました』
―――――――――――――――
『YURI』さん。
・欲しいもの『駅前のケーキ屋『シフォン』の限定ケーキ』
・賭けるもの『2000円』
♠6番ゲートにお進みください
『カケゴトゴト』会長AKASHI
――――――――――――――
6番ゲート?
少し背伸びをすると、奥の方に6⃣と書かれた札のある甘い桃色の門が見えた。
あちこちにカラフルな門があった。
シックなバーにはちっとも似つかわしくない。
それに、
「あんな門……あったか……?」
その考えがぬぐえない。
あんなカラフルな門なのに。
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