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「さてと、さっき言った話のことなんだけどね……」
部屋にあつらえられた豪奢なソファに腰をかけると、ディーナは唐突に話を切り出してきた。
ロゼは、曖昧に返事をして、ディーナと向かい合うように反対側のソファに座った。
今は総本部にあるギルドマスターの部屋、つまり、ディーナの私室に到着したところだ。
「うーん。まぁ話っていうのは任務のことなんだけどね」
「だろうと思ったよ。で、ランクは? どんな任務?」
「ランクはSSS。もちろん、あなたの好きなランク規定外よ」
ランク規定外……。
それはランクの難易度に対して余りに報酬が少なかったり、極端に難易度が高い任務のことだ。
大抵は強力な魔物の討伐などなのだが。
そういった依頼は、主にお金のない貧しい村からの依頼であることが多い。
そのため誰も依頼を受けず、村が魔物に滅ぼされる……、何てことはざらにあるのだ。
「ランクSSSの規定外かぁ。何か骨が折れそうだな」
ランクSSSは、任務難易度では最難度のランクだ。
ランクSSSの任務は、同じくランクSSSの者か或いは、ランクZの者しか受けることはできない。
しかし、ランク規定外の場合はそれの限りではなく、どんなに低ランクでも、任務を受けることが可能だ。
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