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最も、低報酬高難度の任務を好き好んで受けるバカは、そうはいないが。
「で、母さん。その任務の内容は?
ランクSSSってぐらいだから、ドラゴン系十頭とか?」
「フフフ、違うわよ。ちょっと特殊な任務なの。
オホン! では正式に通達します。
『楽園の規律』ギルドマスター『絶氷の戦神』ディーナ・グレイダーが命じます。
『楽園の規律』総大将ランクZ『始焉の翼』、ロゼルクス・グレイダー。
新たな任務として、レスティード魔法学園に通うことをここに命じます!」
「はい、謹んではいめ……ん? 学園に通う?」
ロゼは、目を点にしてディーナを見つめた。
ディーナは相変わらずうふふと笑っている。
「ちょっと待って、ディーナ。
学園に通う? それが規定外任務なの?」
「そうよ。というか、これは私からの依頼かしらね。
あなた、アカデミーには通っていないし、もう十六歳でしょ?
学園に通う年齢だし、丁度いいかなと思って」
「でも今さら学園なんて行ったって、習うことなんかないと思うんだけど……」
ロゼが言葉を濁すと、ディーナは目に見えて落胆した顔になり俯いてしまった。
「そうよね。母親代わりの私が学園に通ってほしいなんて言っても、迷惑なだけよね」
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